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うそつき、うそつき
清水 杜氏彦 |
国民管理のために首輪型嘘発見器の着用が義務付けられた世界。非合法の首輪除去技術を持つ少年フラノは、強盗犯、痣のある少女、詐欺師、不倫妻、非情な医者、優しすぎる継母など、様々な事情を抱えた人々の依頼を請けて日銭を稼いでいた。だが彼には密かな目的があった。ある人のために特殊な首輪を探しだして、外すこと。 近未来の管理社会を生きる少年の苦悩と成長を瑞々しい筆致で描く、ディストピア青春ミステリ。小説推理新人賞とダブル受賞でデビューした超大型新人による、第5回アガサ・クリスティー賞受賞作。
個人的おすすめ度 ★
新聞の書評を見て、凝った設定と表紙に惹かれて購入。
「嘘」と「嘘発見器」「首輪除去者」の3つを中心に進んでいく物語。
設定はとても凝っており、細部に至るまで描写が圧巻の一言。
また話が続くにつれ新事実が分かるのもワクワクしました。
ただ話自体もさることながら、結末においても残念ながら私が求めていたものとは全く真逆の話で
もう二度と読まないだろうと思います。
主人公が場当たり的すぎるし、結果最後の黒幕の行方は分からないしで
肝心なところ(読者が知りたいと思うであろうところ)は全ておざなり。
これが受賞作か…まじか…と心底思いましたぞ。
あらすじに、少年の苦悩と成長を~とありますが、
これ書いた人に言いたい、少年の苦悩は存分に取り扱ってるけど
成長の要素はかけらもないよ?むしろ不幸の穴に落ちていくだけだよ?
おすすめは個人的に全然できないけど
アマゾンでは面白かったって人もいるので
人を選ぶものであるという認識でよいと思います。
・ディストピアものが好き
・複雑な設定が好き
・主人公が不幸でもOk
な人はいっぺん見てみてもよいかも。
一言でいうなれば、嘘発見器がある世界でも人は「嘘」から逃れられない。
そんな話だったように思います。
うー…お金もったいなかった…この金額あったら漫画三冊買えたのになー(´・ω・`)